okadamktの日記

That's what we call a tactical retreat.

雛の調度

うつくしきもの・・・雛の調度。 写真の雛飾りを福岡に住んでいた頃に飾っていた。狭い部屋のサイドボードの上においてあったから『裏店やたんすの上の雛祭り』(高井几菫)が適切か。 それぞれのお飾りは毎年少しずつ買い足されていった。縮緬のお雛さまた…

リアルとフェイクの質的な境界

中野にあるキリン本社の受付のソファーに何気なく出川哲朗のリアル人形が座っていてちょっとビックリ。受付の人に内緒でちょっと触ってみて、そして改めてしげしげとみる。髪の毛の部分も植毛してるし、肌の質感とかもものすごくリアルだった。 氷結® おでん…

私には何が見えているのか

何かを信じるということの前提には自分に見えているものへの信頼が暗黙的にある。錯視はその根本を揺らがせる。 たとえば、お面の裏側が普通の凸面の顔として見えてしまう「ホロウマスク錯視」(*1)。私には下記の映像を何回見ても裏面のチャップリンの顔が…

ドーハ経由

アムステルダムからロンドン・ヒースロー空港への飛行機が強風でキャンセル。確かにアムステルダムも風が強くて、発着が遅れていた便もあったが、ロンドンからのブリティッシュ・エアウェイは連続でキャンセルされていた。イギリス上空の大型の低気圧のせい…

学びの機会

年末に地面とストリートファイトをした。そして惜しくも敗れた。左上腕骨頚を骨折。1ヶ月が経過し、関節可動域を増やすためのリハビリが始まった。 新しいことが起きると学びは多い。 上腕骨頚。骨頚を「こっけい」と読むことを知った。頚とは「頭を支える部…

心がざわつくとき

3Dプリンターって面白いなぁと思う。 最初に話を聞いたのはいつ頃だったろうか。私の場合は、たぶん2005年くらいにスイス連邦工科大の経営学の教授から「インクジェットの未来系としてステーキをプリントアウトする可能性について検討しているグループがいる…

技術のわかりやすさ

イントラロックス社のアクティベィテッドローラーベルト(Activated Roller Belt)技術のデモ映像をみた。 従来のただ流れるだけのベルトコンベアーとは違い、荷物はベルトの上を流れながら、まるで生きているかのように、一列になり、向きを変え、中央に集め…

居残り佐平次

「やっぱり人としての理想は居残り佐平次だよね」と常日頃思っている。 だから打合せなどで「居残り佐平次」と言って通じないと、それはそれでちょっと悲しいもんだ。佐平次とは「図々しい人間」を意味する隠語だという。フランキー堺が演じた幕末太陽傳の主…

心理的な近接性

「彼には彼の時間がある」と思いつつ、子どもが乗った飛行機を夫婦で眺めるなんて、つくづく自分たちは親ばかだなと思う。 それにしても、航空機の現在位置をほぼリアルタイムで表示するWebサービス「Flightradar24」はすごい。まるで自分たちもその飛行機に…

「パワー」(Powers)

ル=グウィン、西のはての年代記 Ⅲ「パワー」(Powers)。 都市国家群のひとつエトラの少年奴隷ガヴィアには未来に起こることがらを「ヴィジョン」として見る力がある。しかしその彼の力が4つの章に分かれて語られるこの物語の主軸になることはない。それが…

静かな雪の夜のように

ル=グウィン「ヴォイス」の一節が頭を離れない。長らくオルド人の武力的な圧政下で虐げられてきた都市アンサルが自由への一歩を踏み出しつつある瞬間の一節だ。 応接室にもどると、議会や選挙や法による統治と言った話題よりも、襲撃だのオルド人虐殺だのと…

ヴォイス

ル=グウィン、西のはての年代記 II、「ヴォイス」(Voices)。西のはての南部に位置する海港都市アンサルに暮らすメマー・ガルヴァという少女の物語。そしてそれは「問い」と「答え」の意味に関する物語でもある。 「ヴォイス」の中で問いと答えの関係はか…

ひまわり花

ラリー・ニーブンのSF「リングワール」に登場する「ひまわり花」(Slaver Sunflower)。細かい設定は忘れてしまったが、光を集約して攻撃してくる生物兵器だったと思う。 向日性のひまわりの明るいイメージと、それらが無言で集団で攻撃してくるイメージとが…

ロボットの進化の方向性

生き物的という意味で、Boston Dynamicsのロボットには発表された当初から驚かされ続けている。新しいタイプは小型化し動きはさらにスムーズだ。住居内でのデモは軍事と民生のデュアル・パーパスの提示というよりは、アフガニスタンのような野戦地利用から都…

対義語の世界。

対義語ってこんなに豊かだったんだ。しかも格助詞等を用いた文節や、場合によっては短文に対する対義語という新ジャンル。衝撃的。 そもそも私は誤解していた。対義語を反対語だと思っていたのだ。新解さん(新明解国語辞典)にきいてみよう。 たいぎご【対…

VR(仮想現実)の今。

VRを使った体幹トレーニング。フィットネスマシン兼フライングゲームコントローラ、ICAROS(イカロス)。試してみたいかと問われれば、答はもちろんイエスだ! www.youtube.com 理想の体型をゲット。さすがのDysonの吸引力。従来にない脂肪吸引マシーン。本…

餅は餅屋。

古い物言いかもしれないが「餅は餅屋」だと思っている。三味線を習うなら三味線のお師匠さん、大工なら大工の棟梁、植木屋なら植木屋の親方ということになる。では物の使い方なら? たとえばノートの使い方。『文具会社の社員が密かに実践する「ノート術」』…

そこにあるリソースと選択の結果

旧オランダ国鉄を継承したというオランダ鉄道が、運行するすべての列車の動力源を風力発電で運用することに成功したという。列車を運行する電力を100%風力でまかなうのは世界初なのだそうだ。 デンマークも電力消費の3割近くは風力発電で賄うという。デンマ…

呼ばれたい名前を名札に。

ワークショップに参加すると、よく『今日、呼ばれたい名前を名札に』と言われる。"日頃の肩書きに拘らず気兼ねせずに自由な気持ちで参加してください”という事務局側の配慮なのだろう。"肩書きを気にしてしまう人もいるから"という配慮、事務局側の参加者の…

習性というのはそういうもの。

少なくともフッ酸を注ぐときはラベルが上だ。液だれがラベルに染みないように。フッ酸は触れると激しく体を腐食する危険な毒物としても知られている。もちろん実際に扱うときは当然手袋をしているし、硫酸や塩酸とは異なりラベルを損傷するというわけではな…

風景の記憶

飯能と横瀬の境にある正丸峠から、晴れた日には関東平野が一望できる。遠くには筑波山が見える。ときどき、朝早くに車で出かけた。少し霞む関東平野は美しかった。遠くに巨人兵が眠る姿が見えたような気がした。 4月の終わりに、混む前にと思い、北の丸公園…

極相

植物の群落が遷移し、最終的に到達する段階を意味する「極相」という状態がある。東北日本であればブナ林が、西南日本であればシイ、カシ林などがその代表となる。里山や植樹林を除けば、丹沢山塊がブナ林的で明るい感じの林が続き、川崎などの平地ではシイ…

ちはやぶる

「恋す蝶」という蝶はどんな蝶なのか、「ゆらの塔」というふしぎな塔はどこにあるのか 子どもの頃に感じた百人一首の思い出を歌人佐々木幸綱はそんな風に語っている(*1)。落語の「千早振る」(*2)に思わず共感してしまうのは、誰もが同じような気持ちになった…

語義の表現形

新明解国語辞典(第4版)で「さびしい」の語義と用例を読んでいて気がついたことがある。 さびしい【寂しい】(形)①自分と心の通いあうものが無くて、満足出来ない状態だ。 「-生活」②社会から隔絶されたような状態で、心細くなる感じだ。 「-山道」 ③有…

予感

「どうかご自愛ください」 「お体を大切にしてくださいね」と同じ意味だが優しい言葉だ。相手の周囲に対する細やかな気持ちをおもんぱかり、寄り添う心遣い。「自愛」という字義の通り、本来、自分を大切にすることはとても重要なことだし、丁寧な生き方だと…

物語について

ル=グウィン「ギフト」(Gifts )の一節。 その物語はぼくの中に生きている。それがぼくの知る限り、死を出し抜く一番いい方法だ。死は自分が物語を終わらせることができると思っている。物語が自分―つまり死―の中で終わっても、物語が死とともに終わるので…

トカトントン

I先生と車の中でどうでもいい話ばかりしていたら,同乗者のTさんから「二人の話はあんまりどうでもいいから,どうでもいい倶楽部ですね」と認定されてしまう。 そのまま,どうでもいい倶楽部メンバーとして話を続けていたら、「トカトントン」の話になる。…

フローとしての日記

子どもの頃、日記を書いていたことがある。大学の頃もときどき思い出したように書いていた。mixiでの日記は2005年11月から2013年12月まで約8年ほど書いた。 mixiでの日記を始める前は、写真日記を付けていた。気が向いたときに撮った写真を家のプリンターで…

釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助

釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助 「釣りバカ日誌~新入社員 浜崎伝助~」を観る。楽しかった。なんなんだろうこの罪の無さは。濱田岳演じる浜崎伝助のかろみは。 まるでイタリア歌曲のようだ。「お父さん、私あの人と結婚できないなら、このベッキオ橋から飛…

失われし、げげーべん

何かを取りにベランダに出たのか、突然、ドロシーが、「げっ、げげーべん。結構寒いです。」といいながら、部屋に入ってきた。 笑ったら、「えっ、げげーべんって言わない?」とドロシー。君さぁ~、最近の人は、あまり言わないと思うよ。 この話を別の場所…