okadamktの日記

That's what we call a tactical retreat.

読者もまた呪いの内に取り込まれる: 内田樹/釈徹宗 『現代霊性論』


現代における霊性とは? 「内田さんがつけたタイトルは呪いだよね、それに縛られてしまうから」と釈氏。呪いをかけた側とかけられた側がそれぞれ自由に、タイトルを軸に現代を語っている。

二人の立場はもちろん違う。現代や霊性に関する観点も思想も踏み込むアプローチも違う。けれど、この二人が話せば、そこに動きが生まれる。その動きを傍観者である読者はただ眺めるばかりである。

「個としての生、個としての死」、「ハレの常態化」、「自己と他者の境界の設置」。読者である私もまた呪いの内に取り込まれてしまう。