okadamktの日記

That's what we call a tactical retreat.

バーチャルお遍路、四国路を歩く

春の日、愛媛県西予市にある四国八十八箇所霊場の第四十三番札所・明石寺(めいせきじ)を過ぎ、第四十四番札所・大寶寺(だいほうじ)に向けて歩いている。五月晴れの朝は清々しく、風もさわやかだ。日が高くなれば汗ばむような暑さになるかもしれない。大寶寺までは約70 km。歩数にして13万5千歩。まだしばらくかかる。

毎日7千歩前後。四国八十八箇所霊場の第一番札所の霊山寺(りょうぜんじ)を出発し、思えばもうずいぶんときたものだ。もちろん私の心の中の世界で。

スマホ歩数計というアンドロイドアプリを使っている。日々のウォーキングを自動記録できる無料の歩数計アプリだ。勤めている富士通が開発したということで使い始めたが、四国巡礼がいい。たとえば近所のいつもの道を歩いていても「ああ、まもなく足摺岬の近くか」と思えば海の音まで聞こえてくるような気がする。車の通りの少ない春の日の国道、雨の中の橋からみる川面、心の旅は自由だ。

以前は東海道を歩くアプリを使っていたが、それだとどうしても「移動」のイメージが強く、勝手な妄想をしにくい。お遍路は行ったことがないだけに、そして間合いが短くなったり長くなったりするので楽しいのだ。

梅雨がすぎ、夏の暑い頃には四国八十八箇所霊場の第八十八番札所の大窪寺(おおくぼじ)に着けるだろうか。それとも秋が過ぎ、冬にかかってしまうだろうか。心の旅だ。自由だ。