okadamktの日記

That's what we call a tactical retreat.

アオキの花

アオキの実は赤く美しい。庭木としても鑑賞用によく植えられている。アオキの実の季語は冬。

種は実を食べた鳥によって散布され、またそれほどの明るさを必要とせず成長する。だから、アオキは都市部の薄暗い林でも普通に生えている常緑の低木だ。目黒にある国立科学博物館の附属自然教育園は、園内をできる限り自然の本来の姿に近い状態で残そうという方針で運営されているため、正直、アオキだらけだ。

薄暗い林でいくらでも生えてくるので、それ自身は有用な植物ではあっても、アオキ・ヤツデ・シュロは、いわゆる都市部の緑地保全緑地ではあまり大切には扱われない。どちらかといえば増えすぎるから、除伐の対象にすることも多い。大切にしないと注意してみることもなくなってしまう。私にとってアオキはそんな植物だった。

アオキの花は春の季語。そんなことも知らなかった。

青木の花のさかりも知らずあたたかき(松尾松蘿)
竹林のひかりを侍み青木咲く(松田純栄)

今日、初めて、アオキの花を認識した。小さな可憐な花だ。雌雄異株というから、これは雄株か。

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年末に大規模に除伐して拓けた谷戸に実生で咲いていた。