okadamktの日記

That's what we call a tactical retreat.

スーパー・ワイドレンジ・キュレーター

プレジデント社の編集の中嶋さんから、株式会社侍の三宅さんの「為末大学ランニング部」に関する話を聞いてほしいとの連絡をいただく。

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世間ではこれを『木に縁りて魚を求む』という。普通の人は私に「走るに関わる話」をしない。私は元来走ることが不得意で「運動会とはトラウマと同義」だ。妻も同様で不幸なことにそれは子どもにも遺伝した。

しかし中嶋さんのご紹介だ。面白くないはずがない。そして実際、面白かった。三宅さんは小学校で為末大学ランニング部のプログラムを使った朝練を広めたいのだという。港区の小学校での試行でも確実な手応えも感じているという。確かに私のように運動会が自己否定の源泉だと感じる子を減らせるかもしれない。運動を肯定感をもって受け止められる子が増えるかもしれない。私自身にとっても過去のトラウマとの和解ができるかもしれない。中島さんと3人、東京ステーションホテル2階のTORAYA TOKYOでの2時間半はあっという間に過ぎた。

そんなきっかけをつくってくれた中嶋さんは「面白い話を見つけてくる天才」だ。中嶋さんの好奇心の波長と幅は「新しい島の発見」のような感覚を私に与えてくれる。中嶋さんはスーパー・ワイドレンジ・キュレーターなのだ。

三宅さんのお話もそうだし、最近手がけられた「チャーチル・ファクター」もそうだ。初めて中嶋さんとお会いするきっかけとなったのは「フューチャーセンターをつくろう」にかかわる活動だった。中嶋さんは「あまり売れなかったわ」と謙遜されていたがスティーブン・ローゼンバウムの「キュレーション 収集し、選別し、編集し、共有する技術」も後半部分が最高に刺激的だった。「スペンド・シフト」もビジネス書大賞2013をとったリンダ・グラットンの「ワークシフト」も編集は中嶋さんだ。

別れ際に、「岡田さんが興味を持つかと思って」と中島さんから本を2冊いただいた。プレジデント社からの新しい本「サラダの本。」と「逃げる自由」だ。選択がやっぱりスーパー・ワイドだ。
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